狭くて混んでいる首都

僕が最初にモルディブ共和国に青年海外協力隊員として足を踏み入れたのは1991年の12月、28歳の時であった。
これからモルディブの狭さを語るわけだが、まずは基礎知識から順を追って・・・。
(驚き・その1)
モルディブはインド半島南端の南西沖、インド洋に位置し、
長辺は南北800kmのエリアでであり南端付近で赤道をまたぐ。
エリアの広さに実感がわかなければ「本州の関東・東北を合わせたくらい」でどうだろう。
そしてエリアと言ったのは訳があり、ひとつの島ではなく約1200の島々がこの範囲のインド洋上に点在している。
なんだかすごい話になってきたわけだが、ここでダメ押し。
その1200の島々の合計面積は佐渡島の半分しかない!
島がたくさんあるといっても、実際にモルディブの海を航海してみると、ほとんど海しか見えず、
時々遠くに小さい島が確認できるだけである。
モルディブ共和国は島国だが、実感としては「海国」である。
(驚き・その2)
赴任したのは首都マーレ島。モルディブでは屈指の「大島」だが、それでも面積は2平方キロ。
南北2km、東西1kmの長方形に近い。周囲の長さでいうと6km。とにかく小さい。
これでも他を知らないモルディブ人には巨大都市だ。
あるとき地方の島で現地の青年と日本の話をしていたときの、何ともかみ合わなかった会話。
僕 「日本は島国だ、で首都の東京に住んでいた」
彼 「じゃ、お前の島もマーレみたいに大きいのか」
僕 「・・・、
(ちょっと、しまった、と思いつつ)
いやもっと大きいぞ、
モルディブの北の端から南の端までを全部
くくったぐらいの大きさの島(一応本州のこと)だ」
彼 「・・・
(しばらく遠く沖を見つめていた)
・・・
それはインドのことだろ」
(驚き・その3)
さて、狭いマーレなわけだが、ここからがまた凄い。
国の総人口20万人あまりに対して、マーレの人口は6万人超!
人口密度でいえば3万人/1平方キロ、である。
東京都の人口密度ですら5500であることを考えると驚異としかいいようがない。
ちなみにバングラデシュの首都ダッカと並び、世界最高の人口密度を誇る(?)と聞いたことがある。
当時、ほとんどサンゴ建材の平屋で高層住宅など皆無に等しい状況で、
この3万という数字がなかなか信じられなかった。
とりあえずは、これがモルディブです。
これから、色々たくさん、驚く・笑える話をしていきます。