飯田スザンナ青子さん、kazufotoを語る (2008.12.17インタビュー)

飯田スザンナ青子さん・・・有限会社 青子 代表取締役
彫刻家・現代美術家である父・飯田善國と、ドイツ人の母・カタリーナとの間に5人兄妹の二女として、西ベルリンで生を受ける。
1966年生まれ、一女二男のシングルマザー。
地域の不用品の引き取り・買取りから始めた、リサイクル・フリーマーケット業をビジネスとして発展させること10年。
後に、セレクトショップ「青子」1号店を横浜市都筑区にオープン。
3年後、同区にセンター南店をオープンし、店内スペースを活用した各種イベントのプロデュースにも力を注ぐ。
03年6月には「有限会社青子」を設立。
07年3月、大型商業施設「ららぽーと横浜」の新規オープンに合わせ、同施設に「ららぽーと横浜店」を出店し、
現在は横浜市都筑区内に3店舗を構える。
また、07年12月より楽天市場での通販部門を設立し、インターネットにおいても「顔の見える存在」として情報を発信する姿勢を貫いている。
08年9月12日ダイニングバー&イベント空間を独立させた「青子の眼」を新たに立ち上げ、将来の「遊び村」実現に向け、着実に邁進する日々である。
- - - - - - - - - - - - - -
橋本さんの写真にはハートがある
たとえば、全然知らない家族が写っている写真なんだけれど、自分がこの日、ここに一緒にいたんじゃないかって感じることがあるんです。
そのくらい躍動感があるし、まわりの空気まで感じます。今にも子どもたちの声が聞こえてきそう。ハートがあります、橋本さんの写真には。
私の子どもの写真も撮ってもらったことがありますよ。8歳と7歳の男の子。やんちゃだけれどシャイだから、あらたまってカメラを向けられるとダメ。
それに、子どもって会った瞬間にその人のこと好きか嫌いか決めて、嫌いだったら絶対に心を開かないぞってことあるでしょう。
その点、橋本さんは、まったく大丈夫でした。こいつは俺たちの事わかってくれるって、子どもたちも思ったのかな。
平気でいつもどおりに木登りとか始めちゃって。それを橋本さんが、地面に寝っころがったりしながら風のように撮る。
子どもたちは、写真を撮られていることにも気づかなかったかもしれないですね(笑)。
できあがった写真は、いつもの子どもたちそのまんま。というか、まんまどころじゃなく、やんちゃな雰囲気がストレートに出ていました。
そういえば、撮影のあとは橋本さんと手をつないで歩いてたなぁ。同じ存在として認めたって雰囲気でした。
そこに写ったのは素の自分
出会いは共通の友人を通して。何度か写真を撮らせてほしいと言われてたんですけど、なかなか実現しなかったんです。
本音を言うと、私はあまり写真を撮られるのが好きじゃない。だって恥ずかしいでしょう。でも、そういう人を撮るのも上手です、橋本さんは。
人って、仕事などで見せるつくられた自分と、素の自分の、両面を持っている。
普通の人は他人のつくられた部分しか見ないんだけれど、橋本さんは素の部分をうまく引き出して、自然な表情を撮ってくれます。
私が撮ってもらった写真にも、素の自分が写っていました。うちのお店のスタッフも撮ってもらったんですけど、みんな最高の表情をしてる。
普通、仕事中にこんなに笑うかなって顔してて(笑)。
橋本さん自身、裏も表もない人で、相手のいいところをパッと見抜くんですね。一瞬を見逃さないんです。
写真と洋服のコーディネートは似ている
人って、洋服を選ぶとき、いろいろ制限を設けますよね。「こういうのしか似合わない」って思い込んでいたり、あきらめていたり。
でも、私はそんな人たちの心の扉を開いて、ファッションコーディネートさせてもらうことを仕事にしています。
洋服ひとつで、いろんな可能性が出てくるんですよ。こんな自分もいるんだって発見できたり、すごく大胆になって顔の表情もイキイキしてきたり。
それは、女性も男性も変わりません。
変身って言っていますが、どちらかというと、本当の自分に戻るというのかな。緊張から解き放たれて、子どものような感覚に戻るんです。
そんな私の仕事と、橋本さんの撮影の仕事って、似ているなと思います。心にふたをしている部分を、橋本さんは開いてくれます。
それが、橋本流の撮影の原点なのかな。潜在的な魅力や個性を引き出してくれるんです。
橋本さんと出会った頃、なかなか撮影が実現しなかったのには、私が写真嫌いだったほかに、もうひとつ理由があります。
それは、最初会ったときから、私は橋本さんと波動が合うなと感じていたから。
つまり、慌てなくても、この先いくらでも撮影の機会はあるだろうなと思っていたからなんです。
自分のストーリーの中に入ってきて関わっていくであろうひとりだなと。私、仕事でも何でも本音で話さない人はいやなんです。
橋本さんは話していてラク。心を開いて本音で話してくれますから。会った瞬間、それがわかりました。
知り合ってまだ数年ですが、ずっと昔からの友人のような感じです。
仕事柄、写真家を紹介してといわれることもあります。そんなとき、私は橋本さんを推しています。
「絶対いいから、だまされたと思って」って(笑)。
ファッションの仕事のほうでも、カタログの写真を撮ってもらったりしています。真剣勝負で、プロらしい仕事をしてくれますから。
個人的には、今度は家族全員の写真を、きちんと気をつけして撮ってもらうつもり。
子どもは七五三をしなかったので、今さら七五三もいいかななんて思っているんです。
(インタビュー・文/永井ミカ)